掃除機496方式(英語名:HAL496 Systems)による英語などの学習方法を提唱するブログです。英文に関して、解説・対訳などの掲載を中心としています。訳し方は、そのときの状況によるので、直訳っぽいのもあったりします。転載及び2次使用可。(C) no rights reserved / aucun droits réservés / keine Rechte vorbehalten / 著作権全面放棄

4.12.2008

Dreamtime(註釈)

Dreamtime ―Australian Aborigines and the Art of Living―
Dreamtime:
ドリームタイム;夢幻時、永遠夢幻時2章冒頭によれば、アボリジニが民族の歴史・伝統・掟・智慧を語る際の形式を「ドリームタイム」と呼ぶそうである。また、ランダムハウス大英和辞典は、「アボリジニの神話的概念で、今もその魂が生きているとされる神聖な祖先による万物創造の時」と説明している。alcheringa, the dreamingともいう。
Australian ~:
オーストラリアの
Aborigine(s):
アボリジニー、オーストラリア先住民本来は、オーストラリアに限らず、一国・一地方の先住民を指したが、高校の教科書や入試に登場する場合はオーストラリア先住民のこと。
the art:
芸術、技術、技芸
the art of living:
このような語句は文章を最後まで読んで、全体の内容を理解してからでないと的確な訳はしづらい。

Art is not a thing; it is a way.
art: 芸術、技術、技芸
a thing:
もの、こと、ものごと
a way:
やり方、方法、手段、方策、道のり、距離、点、箇所、面、道、進路、方向

Elbert Hubbard
Elbert Hubbard:
エルバート=ハバート(1856-1915): 米国の著述家・編集者・印刷業者;評論A message to Garcia (1899)

0.
Some ancient art by “primitive” people
looks very modern.
Some +
不可算名詞 …: ~のなかには……するものもある;なかには……する~もある
ancient:
古代の
art:
《集合的》芸術作品
… by ~:
~による
primitive:
原始的な
to look + adjective:
~のように見える
modern:
現代的な、近代的な

How can that be?
How:
どうして、どのようにして
can:
ありうる
that:
そのようなこと、このようなこと

John Kelly, an assistant language teacher from Australia, gives a presentation to his class about Australian Aboriginal art.
John Kelly:
ジョン=ケリー
assistant: adj.
援助の、助力の;補助の、副~
an assistant:
助手
language:
言語
teacher:
教師
an assistant language teacher:
語学教育の助手今の日本語では「ALT」と呼ばれている。
from Australia:
オーストラリア出身の
a presentation:
(論文などの)口頭発表、発表
to give a presentation:
口頭による発表を行なう
his class:
学級、授業
Australian:
オーストラリアの
Aboriginal:
アボリジニーの、オーストラリア先住民の
art:
芸術、《集合的》芸術作品

1.01

Today I would like to show you some Aboriginal art.
would like to do:
~したいと思いますto want to doよりも丁寧な言い方。というよりも、むしろ、実際の会話ではI want to ~と言ってはいけない。あまりにも不躾(ぶしつけ)だからである。
to show OI OD: OI
ODを見せる
some ~:
いくらかの
Aboriginal:
アボリジニーの、オーストラリア先住民の
art:
芸術、《集合的》芸術作品

The wordsAborigineandAboriginalrefer to the native people of Australia.

The words “Aborigine” and “Aboriginal”: “Aborigine” ならびに“Aboriginal”という語
to refer to ~:
~に言及する、触れる、〔ことばが〕~を表す;~を参照する、~に当てはまる
native:
土着の、原住民の、生粋の、その土地特有の、生まれたときからの、〔ある場所に〕特有の、生まれつきの
native people:
先住民、原住民、土着民
Australia:
オーストラリア

Although most Aboriginal people today live in the same way as other Australians, about 10 percent continue to live in the huge desert areas in the central part of Australia.
although S’ V’ …: ……
だけれども
most ~:
ほとんどの~、たいていの~
Aboriginal:
アボリジニーの、オーストラリア先住民のAboriginal peopleは「アボリジニーの人々」あるいは「オーストラリア先住の人々」とはせず、単に「アボリジニー」でよい。
the same ~:
同じ~;同一の~
a way:
やり方、方法、手段、方策、様式、道のり、距離、点、箇所、面、道、進路、方向
in the same way as ~:
~と同じやり方で、~と同じ様式で
other +
名詞の複数形: ほかの~
about 10 percent:
10パーセントのアボリジニー
to continue to do:
~し続ける
huge:
巨大な、莫大な
desert:
砂漠発音に注意。「デザート」ではなく「デザット」。また、「砂漠」は昔は「沙漠」と表記した。
an area:
地域、地帯、区域、地方、領域
the central part of Australia:
オーストリアの中央部

This is [where they have created highly artistic paintings for thousands of years].
This = the huge desert areas in the central part of Australia
where S’ V’ …:
[先行詞を含んで]~する場所[場合、点]、どこに[で]~が……するか(ということ)名詞節を導く。
to create:
創造する、作り上げる、創作する、生み出す
highly:
高度に
artistic:
芸術的な
painting(s):
絵、絵画油絵や水彩画などを指す。線で描いたいわゆる線画はdrawing(s)
thousands of ~:
何千もの~
for thousands of years:
何千年もの間に亙(わた)って


Let’s take a look at some of the examples.
to take a look at ~ = to look at ~:
~を見る
example(s):
例、実例

1.02

Painting 1 is a dot painting.”
Painting 1:
1
dot:

a dot painting:
点描画

It is believed [that dot paintings are a kind of map].
It is believed that …: that
以下だと信じられている;that以下だそうだ
dot painting(s):
点描画
a kind of ~:
~の一種
a map:
地図

Native people of Australia drew figures on the ground to show [where animals, food plants, and water were].
native people of Australia:
オーストラリアの原住民要するに「アボリジニー」のことで、文章が単調にならないように言い換えている。
drew <>描くcf. draw-drew-drawn
figure:
人の姿、物の姿、(主に女性の)体つき;〔形容詞を伴って〕人物;数字、数、価格、計算;図形、図、挿絵;形態、形状、外観;(絵画・彫刻などの)人物の像、動物の像、画像、肖像
the ground:
地面
to show:
~を示す
where S’ V’ …:
[先行詞を含んで]~する場所[場合、点]、どこに~が……するか(ということ)名詞節を導く。
food plant:
食用の植物

1.03

Painting 2 is a bark painting.”
Painting 2:
2
bark:
樹皮
a bark painting:
樹皮画、木皮画

It has been painted on bark.
It = a bark painting
has been painted:
ずっと描かれてきた
to paint:
描く
bark:
樹皮

Here we see spirits, birds, and animalsall {painted in fine lines}.
spirit(s):
霊、精霊
all:
すべて
painted: all
を修飾する過去分詞の形容詞用法
fine:
繊細な、細い、鋭い
line(s):

in fine lines:
とても細い線で
all painted in fine lines:
直訳:繊細な線で描かれたすべてのものすべては繊細な線で描かれています

The shadow effect is produced by drawing crossing lines.
shadow:

effect:
効果、効き目
the shadow effect:
陰影効果
to produce:
~を生み出す
drawing: to draw
((線などで)描く)の動名詞で、前置詞byの目的語部分を構成する。
crossing: to cross
(交差する)の現在分詞で、linesを修飾する現在分詞の形容詞用法。
line(s):

1.04

Painting 3 is an example of an “X-ray painting.”
Painting 3:
3
an example:
例、実例
ray:
光線
X-ray: X

an X-ray painting:
レントゲン画『ランダムハウス大英和辞典』にはX-ray artの項があり「透視画:オーストラリア先住民が樹皮や洞窟に描く骨や内臓を示したカンガルーなどの絵。mini artともいう」とある。

You can see 1the bones and 2insides of animals as in an X-ray, so that you can tell [which parts of the animal can be eaten].
the bone(s):

the inside(s):
内側、内部;[通例-s]おなか、腹《belly, stomachなどの遠回し語》絵から考えると「おなかの中」くらいがよさそうである。
as:
~のように
ray:
光線
X-ray: X
線;X線写真、レントゲン写真
in an X-ray: X
線写真に写っている
so that …:
そのため……;その結果……
you can tell ~:
直訳:あなたは~を教えることができる(あなたは)~がわかる
which parts of the animal can be eaten:
その動物のどの部分が食べられるのか(ということ)

1.05

It is surprising [that these painting techniques have been used by Australian Aborigines for thousands of years].
It is surprising that …: ……
は驚くべきことである
technique(s):
手法、技術、技法
painting techniques:
絵画の手法、絵画の技法
Australian ~:
オーストラリアの
Aborigine(s):
アボリジニー、オーストラリア先住民
thousands of ~:
何千もの~
for thousands of years:
何千年もの間に亙(わた)って

There are many other painting techniques {created by Aboriginal painters}.
There are many other ~:
直訳:多くのほかの~があるほかの多くの~があるほかのも~がたくさんある
technique(s):
手法、技術、技法
created: to create
の過去分詞で、techniquesを修飾する形容詞用法。
to create ~:
~を生み出す、創造する、創り出す
Aboriginal:
アボリジニーの、オーストラリア先住民の
painter(s):
絵描き、画家

Why have they continued this tradition of painting for such a long time?
to continue ~:
~を続ける
tradition:
伝統
this tradition of painting:
直訳:絵を描くことに関するこうした伝統
for such a long time:
そんなにも長い間

2.01

The answer lies in the fact {that the paintings tell stories about 1[where the Aborigines came from], 2[who they are], and 3[how they live]}.
lies <>横たわるcf. lie-lay-lain-lying
the fact that …: ……
という事実thatは同格のthat
the painting(s):
絵、絵画
to tell:
告げる、話す、語る
Aborigine(s):
アボリジニー、オーストラリア先住民
to come from ~:
~に由来する、~に起源をもつ、~から採れる
where the Aborigines came from:
アボリジニーがどこから来たのか(ということ)名詞節で、前置詞aboutの目的語部分
who they are:
彼らがだれであるのか(ということ)名詞節で、前置詞aboutの目的語部分
how they live:
彼らがどのように暮らして[=生きて]いるのか(ということ)名詞節で、前置詞aboutの目的語部分

They tell their people’s history, traditions, laws, and wisdom in the form of [what they callDreamtime.”]
They = the paintings
their people’s history:
民族の歴史
tradition:
伝統
law(s):
法、法律、掟
wisdom:
智慧、叡智
in the form of ~:
~の形態で、~の形で
Dreamtime:
ドリームタイム;夢幻時、永遠夢幻時
what they call “Dreamtime”:
彼らが「ドリームタイム」と呼ぶもの;いわゆる「ドリームタイム」

Not having a writing system of their own, Aborigines have passed down the Dreamtime stories through 1word of mouth, 2paintings, 3songs, and 4dances.
Not having ~:
~を持っていないので
a writing system:
ことばを書き記す体系、ことばを書き記すシステム
~ of their own:
自分たち自身の~、自前の~
Aborigine(s):
アボリジニー、オーストラリア先住民
to pass down ~:
~を(下の世代に)渡す
Dreamtime:
ドリームタイム;夢幻時、永遠夢幻時
through ~:
~を通じて、~によって
word of mouth:
口頭でのことば、口伝えのことば
painting(s):
絵、絵画
song(s):

dance(s)
ダンス、踊り

They continue to sing and dance for several hours, or for several days, or even for several weeks.
to continue to do:
~し続ける
to sing:
歌う
to dance:
踊る
for ~:
~の間
several ~:
数~
for several hours:
数時間の間
for several days:
数日間
even:
さえ
for several weeks:
数週間に亙(わた)って

Their respect for nature, {which is the basis of their Dreamtime stories,} reminds us of the wisdom {that we tend to forget today}.
respect:
尊敬、尊重;敬意
respect for ~:
~に対する敬意、~に対する尊敬
nature:
自然
the basis:
基礎、論拠、共通基盤、基準、基本原理
Dreamtime:
ドリームタイム;夢幻時、永遠夢幻時
to remind O1 of O2: O1
O2を思い出させる
wisdom:
智慧[=知恵]、叡智[=英知];賢さ、賢明さ
to tend to do:
~しがちである、~する傾向にある
to forget O: O
を忘れる

Dreamtime has little to do with our ordinary ideas of time.
Dreamtime:
ドリームタイム;夢幻時、永遠夢幻時
to have something to do with O: O
と関係がある
to have nothing to do with O: O
と関係がまったくない
to have little to do with O: O
とほとんど関係がない
ordinary:
普通の、通常の
idea(s):
観念、考え
time:
時間

Past, present, and future all combine, just as in our dreams.
past:
過去
present:
現在
future
未来
all:
~はみなPast, present, and futureの同格表現
to combine:
結合する、合同する、合併する、団結する
just:
ちょうど
as ~:
~のように
dream(s):

Dreamtime is reality for Aborigines and it continues to shape their world.
Dreamtime:
ドリームタイム;夢幻時、永遠夢幻時
reality:
実在、現実、現実のもの、事実、実体;実物:事実であること、真実であること;本質、実質哲学用語としての基本の訳語は「実在」。哲学書であれば、よくわからないときは「実在」と訳しておけば大丈夫。
Aborigine(s):
アボリジニー、オーストラリア先住民
to continue to do:
~し続ける
to shape:
~を形作る、~を形成する
world:
世界

To them, the world is an unbroken circle.
to ~:
~にとって
them = Aborigines:
アボリジニー、オーストラリア先住民
the world:
世界
unbroken:
壊れていない、破れていない;完全な;途切れない、連続した
circle:
円、円環

2.02

We may find it strange [that they think of reality this way].
may:
かもしれない
find it ~ [that ...]: that以下ということは~と思う▼it は形式目的語で、意味上の目的語部分は[that ...]のところ。
strange: 奇妙な、変な、不思議な、一風変わった〔人にとって〕見知らぬ、見たこともない、初めての、未知の;なじみの薄い、見慣れないcf. a strange country: 未知の国不慣れな、不案内な、経験のない〈人が〉身体の調子がおかしい、落ち着かない
think of ~: ~について考える
reality: 実在、現実、現実のもの、事実、実体;実物:事実であること;真実であること;本質、実質
this way: このように;こういうやり方で

We tend to believe [that the world is made up of separate things].
to tend to do:
~しがちである、~する傾向にある
to believe:
~と信じる、~と思う
the world:
世界
to make up O of ~:
~でOを構成する
to be made up of ~:
~から成り立っている
separate: adj.
から〕離れた、別個の、独立した;思い思いの、個々の、個別の
thing(s):
物、こと、ものごと

Yet, modern science suggests [that things are somehow combined] and [that reality is not so clear-cut as we believe].
yet: conj.
けれども、しかし、それにもかかわらず、だが、でも、とはいえ
modern:
現代の、近代の
science:
科学
to suggest that S’ V’…:
それとなく示す、暗示する;提案する、勧める
thing(s):
物、こと、ものごと
somehow:
どういうわけか、なぜか;〔動詞修飾〕なんらかの方法で、なんとかして
to combine O1 with O2: O1
O2と結合させる、合併させる、連合させる、組み合わせる
to combine with:
~と結合する、化合する
to be combined:
結びつけられている
reality:
実在、現実、現実のもの、事実、実体;実物:事実であること、真実であること;本質、実質
is not so ~:
あまり~ではない
clear-cut:
〈人・物が〉輪郭のはっきりした、くっきりした、きちんと整った;〈発言・考えなどが〉はっきりした
as S’ V’: ……
するように前の部分にnotがあるので「……するのとちがって」とすると曖昧さがなくなる。あるいは「……するようには」と「は」をつけ加えるのもひとつの手。

In other words, the very old ideas of the “primitive” people are very close to those of modern science.
in other words:
換言すれば、言い換えれば
an idea:
考え、思いつき、アイデア、観念;もくろみ、意図、プラン;(特定の行為の)主意、要点、目的、意味
primitive:
原始的な
close:
接近した、ごく近い;親密な、親しい;似通った、類似した発音に注意。/klous/で、「閉じる」の意味の動詞to close/klouz/
modern:
現代の、近代の
science:
科学

3.01

Now let’s take a brief look at the history of Aborigines.
Now:
[文頭で、間投詞的に、話の切り換え・切り出しに]さて、ところで、それならば、しかしながら
to take a look at ~:
~を見る;~に目をやる= to look at ~
to take a brief look at ~:
手短に~を見る;手短に~に目をやる;一瞥を加える= to look at ~ briefly
the history:
歴史
Aborigine(s):
アボリジニー、オーストラリア先住民

In 1988, Australia celebrated 200 years of settlement, but Aborigines had little to celebrate.
to celebrate ~:
~を祝う、~を祝賀する
200 years of ~:
200
settlement:
入植;入植地
Aborigine(s):
アボリジニー、オーストラリア先住民
S have little to celebrate: Sには祝うべきものがほとんどない

Discoveredaround 1700, Aborigines were 1pushed out of their land, 2calledsavages,” and even 3killed.
Discovered: to discover
(発見する)の過去分詞
around ~:
~のあたりで~の周りの、~の周囲の、~の近くで;~ぐらい、~ごろ、~のあちこちで
“Discovered” around 1700: 1700
年ごろに発見された後= After they had “discovered” around 1700分詞構文。また、Discoveredと引用符がついているのは「いわゆる」にあたるもので、当然のことながら、アボリジニーからすれば「発見された」とされるのはたまったものではない。
Aborigine(s):
アボリジニー、オーストラリア先住民
to push: ~を押す
out of ~:
(の中から)外へ
to push O out of ~: O
を~の外へ追いやる
S were pushed out of ~: S
は~から追い出された
the land:
土地
to call O C: O
Cと呼ぶ
S were called C: S
Cと呼ばれる
savage(s):
野蛮人、未開人 “savages”と引用符がついているのは、「いわゆる」にあたるもの。
even killed:
殺されさえもした

3.02

Between 1910 and 1971, the government took thousands of Aboriginal children from their families and brought them up in white communities.
between A and B: A
からBの間
the government:
政府
to take O from ~:
~からOを取り上げる
thousands of ~:
何千人もの
Aboriginal:
アボリジニーの
brought: to bring
の過去形
to bring O up = to bring up O: O
を育てる;養育する
white communities:
白人の共同体

It was hoped [that they would be educated andcivilized.”]
It:
形式主語で、意味上の主語部分はthat以下の部分で、The white people hoped that they would be educated and “civilized.”などと書き換えることができなくもない。
to hope:
~を希望する、~を望む
to educate:
~を教育する
to be educated:
教育を受ける
to civilize O: O
を文明化する、教化する、啓蒙する
to be civilized:
文明化される

However, this plan ended up only destroying their traditions.
however:
しかしながら
the plan:
計画
to end up doing:
ついには~することになる、ついには~されることになる
to destroy O: O
を破壊する
the tradition(s):
伝統
ended up only destroying their traditions:
結局はかれらの伝統を破壊したにすぎなかった

The fact [that they were cut off from the land] meant a lot for them, because the land is [where their people’s spirit and soul had been grounded].
the fact:
事実
The fact that S’ V’ …: ……
という事実
to cut off:
切り離す
they were cut off from ~:
彼らが~から切り離された
the land:
土地
meant: to mean
の過去形cf. mean-meant-meant
a lot:
多くのこと、多くのことがら
where S’ V’ …:
[先行詞を含んで]……する場所[場合、点]名詞節を導く。
spirit:
精神、霊
soul:

their people’s spirit and soul:
彼らの民族の精神と魂
grounded: to ground
の過去形
to ground O1 on O2: O1
の基礎[根拠]をO2に置く
---
the land
is the place

その土地は場所である
+ they had grounded their people’s spirit and soul on the place

彼らは自分たちの民族の精神と魂とをその場所に根拠を置いた
= the land is the place {on which they had grounded their people’s spirit and soul}
= the land is the place {on which their people’s spirit and soul had been grounded}
= the land is the place {where their people’s spirit and soul had been grounded}
= the land is [where their people’s spirit and soul had been grounded]

3.03

Archie Roach, a popular Aboriginal musician, sings about the pain of this “Stolen Generation”:
Archie Roach:
アーチー=ローチ発音に即するならば「アーチ=ロゥチ」となるが、Archieは「アーチー」と「チ」の後ろに「ー」をつけがちであるようだ。
popular:
人気のある、評判の
Aboriginal:
アボリジニーの、オーストラリア先住民の
musician:
音楽家、ミュージシャン
the pain:
痛み
Stolen Generation:
盗まれた世代同化政策によりアボリジニーとしてのアイデンティティから切り離された世代

The sun is round, the moon is roundyour life journey goes round in a circle too.

the sun: 太陽
round: adj.
まるい
the moon:

life:
人生、生活、暮らし、一生
a journey:
(通常陸上の比較的長い)旅行、旅
life journey:
人生の旅
round: adv.
ひとまわりして;周りに、周囲に;あちこちに[を];ぐるりと回って
in a circle:
円と描いてcf. in a circle輪になってsit in a circle: 車座に(すわ)
goes round in a circle
: 円を描いてぐるりと移動する


But, if the circle is broken, then you don’t know [which way to go].

the circle: 円、円環
broken: to break
の過去分詞
to break:
破壊する、壊す
if …, then ~:
もしも……ならば、~thenifと呼応して意味を強めるが、一般には訳さない。論理学の記述や、厳密にものごとを論ずる場合にはif …, then ~という形をとることが多い。
which way to go:
どの道を進めばよいのか(ということ):どの方向に進めばよいのか(ということ)

Youre drifting in space, youre nowhere.

to drift: 漂う;漂流するいかりや長介がリーダーであったドリフターズThe Driftersは「漂流者たち」という意味。
space:
空間、宇宙
nowhere:
どこにも~ない

3.04

In recent years there has been a movement {to bring Aborigines and other Australians together}.
recent:
最近の
in recent years:
近年
a movement:
運動
to bring A and B together: A
Bとを和解させる
Aborigine(s):
アボリジニー、オーストラリア先住民
Australians: オーストラリア人

Since the 1970s large areas of land have been returned to Aboriginal control.
since ~:
~以来
the 1970s: 1970
年代
area:
面積;地域
large areas of land:
広大な面積の土地
to return O: O
を返す、返還する
Aboriginal:
アボリジニーの、オーストラリア先住民の
control: n.
管理

Uluru, or Ayers Rock, is an example.
Uluru:
ウールルー発音記号は/u:luru:/となっているので「ウールルー」としたが、そのあたりの書物では「ウルル」となっているかもしれない。
, or ~: ……
、すなわち~カンマ(,)があってorとあれば「すなわち」の意味。
Ayers Rock:
エアーズロックオーストラリアのNorthern Territory南西部にある岩山;高さ335m、周囲10kmで一枚岩としては世界最大。なお、イギリスの哲学者のおっさんにA. J. Ayerという人がいるのだが、日本の哲学会では慣用的に「エイヤー」と読む。理由は不明。日本の哲学の研究者は妙なところがマニアックで、その言語の標準的な発音がどうであれ、哲学者の名前を、その哲学者の出生地の訛りに即して表記することが多い。たとえばWittgensteinはドイツ標準語での発音に即するならば「ヴィトゲンシュタイン」とすべきところを、出身地のウィーン訛りにあわせて「ウィトゲンシュタイ」とする。
an example:
例、実例

As more Australians come to learn and appreciate Aboriginal culture, they want to compensate Aborigines for [what happened in the past].
as …: ……
なので;……とき;……するにつれて
to come to do = to begin to do
to appreciate:
高く評価する、真価を認める、よく理解する目的語に人が来ることはなく、人の行為などにかぎられる★★英国のお嬢様は「ありがとう」と言うときにThank you very much.とは言わずに、気取ってI really appreciate your kindness.(わたくしはあなたの親切を心から高く評価しますわ)などと言う。
Aboriginal:
アボリジニーの、オーストラリア先住民の
culture:
文化
to compensate ~ for …:
~に……の補償をする;~に……の埋め合わせをするto compensate for ~ = to make up for ~
what S’ V’: ……
であるもの、……であること名詞節を作り、前置詞forの目的語部分として機能している。
to happen:
起こる
the past:
過去

3.05

Aboriginal art can be seen as a way {to 1overcome pain and discrimination and 2express the meaning of life}.

Aboriginal: アボリジニーの、オーストラリア先住民の
art:
芸術
to see O as C: O
Cと見なす、OCと解する
a way to do:
~する方法
to overcome ~:
~を克服する、乗り越える
pain:
痛み、苦痛
discrimination:
差別
to express:
表現する
the meaning of ~:
~の意味
life:
人生、いのち、生命、生活、暮らし

It is an art of living.
art:
芸術、美術;芸術作品;技術
It is an art of living:
それ[=アボリジニーの芸術]は生きることに関する芸術であり、生きる技術であることばがもつ複数の意味をかけている。cf. the art of building: 建築術 = the building art

2 件のコメント:

匿名 さんのコメント...

The fact that they were cut off from the land meant a lot for them, because the land is where their people’s spirit and soul had been grounded.

この文章の意味がよくわからないので詳しく説明してもらえませんか?お願いします!

掃除機庵主人 さんのコメント...

>>匿名さんへ
 これは難しいです。
 アボリジニーの人々の土地に関する観念が、近代西洋の考え方とは違っています。西洋人にとっては、土地は、人間が所有するものですが、アボリジニーの場合は、むしろ、逆です。人間が聖なる土地に属していると考えるようです。
 土地所有の観念がアボリジニーに生じなかったのは、元来のオーストラリアは、不毛の大地で、一箇所に定住して農業を営むのに適した作物がなかったからのようです。その結果、狩猟・採集による獲得経済となります。不毛な土地なので、一定の範囲ではあるけれども、常に移動することになります。また、動植物に関して、特定の種が絶滅しないように配慮した生活になります。
 アボリジニーは、広い土地を、「わが家」のように把(とら)えており、広大とはいえ、一定の範囲を移動しているかぎりは「放浪」しているという感覚はないようです。
 世界史なんかで、三圃制農法あるいは三圃式農法と呼ばれるものを習います。これは、農地を春耕地・秋耕地・休閑地の3つに区分します。休閑地では、家畜が放牧され、その排泄物が肥料となり、土地がやせるのを防ぎました。
 大雑把にいって、アボリジニーの生活は、極端なまでの人為的な手を施さずに、土地の地味(じみ)が衰えないようしつつ、動物の捕獲についても、種の絶滅に至らないように、適度な狩猟・採集をおこないつつ、移動しています。大地とそこに生存する動植物に配慮しながら生きているわけです。
 だから、アボリジニーの人々にとって、自らが生存する大地の一部を、外部からやってきたイングランド人たちが奪い取り、白人たちが勝手に定住を開始し、小麦などの栽培をおこなうことは、これまでに営々とおこなってきた「持続可能な」sustainable環境保全を根本から覆(くつがえ)すものとなります。
 こんなことから、「わが家」としての「広大な大地」の一部が奪われることは、アボリジニーにとって、一大事となるのではないでしょうか?
 なお、英文でspiritやsoulが用いられているのは、アボリジニーたちの「神話」の語句を英語に直したもので、これまでに述べたことを、神話で用いられる表現で書き改めたものが、当該(とうがい)の英文なんじゃないかと思います。
 アボリジニーの神話が生まれた背景には、想像を絶する環境での暮らしがあったからではないかと思っているのですが、まちがっているかもしれません。
 答えになっていないかもしれないな。

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和歌山県, Japan
早稲田大学第一文学部哲学科哲学専修卒業、「優」が8割以上で、全体の3分の2以上がA+という驚異的な成績でした。大叔父は競争率180倍の陸軍飛行学校第1期生で、主席合格・主席卒業にして、陸軍大臣賞を受賞している。いわゆる銀時計組であり、「キ61(三式戦闘機飛燕)の神様」と呼ばれた男である。苗字と家紋は紀州の殿様から授かったものである。

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